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- 科学技術週間の一般公開において地すべりマップの5大展示を行ないました
防災科学技術研究所の一般公開で地すべりマップの展示を行ないました
科学技術週間の研究所の一般公開が4月22日(日)に行なわれました。当日は雨という天気予報でしたが、実際にはほとんど降らずにすみ、1,700名以上の見学者に来場して頂きました。
一般公開では、ピンポン玉なだれ体験、豪雨体験、サバイバル・メシタキ(サバメシ)などほか、科学実験教室(実験屋台村)、ミニ講演会、研究成果紹介の展示コーナーなどで、日ごろの研究成果を分かりやすく紹介する数々のイベントに、子供から大人の方までそれぞれ楽しんで頂けました。 一般公開の報告集(pdf 2.84MB)
地すべり変動研究チームでは小人数のメンバーですが、地すべり地形に関して理解していただくために、以下に紹介する5大展示を企画しました。
1.41畳敷きの地すべりマップの巨大床地図
「巨大床地図あらわる」と銘打って、41畳敷きの地すべり地形分布図の床地図を展示しました。5万分の1縮尺で作成した床地図の大きさは、縦6m、幅11mになります。地図の上に透明シートをかぶせ、靴のままで歩ける様にしました。
一般公開での床地図の展示は、一昨年の中部地方に続いて2回目となります。

今年作成したマップでは関東地方を範囲に加えました。地図情報では、地すべり地形のほかに防災科研で観測している地震観測点、火山観測点、MPレーダなどの設置場所などを入れました。また、一般公開ということで、スキー場や温泉スポット、名所・旧跡などの身近な情報も加え、地形を眺めながら各地の情報が楽しめるようにしました。 さらに今回は、高さ方向の距離感を実感してもらおうと考え、柱にスケールを貼るとともに、旅客機の飛行する高さに合わせた模型を置いたり、スペースシャトルの飛行高度に相当する高さに、模型を吊り下げたりしました。
来場された皆さんの多くは、自分の住んでおられるところや、以前に行った場所を探しておられました。また、自分の住んでいる場所に地すべり地形がないことを確認して安心された方もいらっしゃいました。
地すべり地形分布図の巨大床地図は一般公開終了後もしばらくそのまま敷設しておりますので、ご関心のある方は、防災科研にお越し下さればご覧いただくことができます。
2.地すべり地形を重ねたGoogle Earthの大画面で空中散歩
2台のプロジェクターから投影するパノラマ大画面(150インチ相当)に、地すべり地形を重ね合わせたGoogle Earthの大画面を写し出しました。Google Earthの三次元表示によって地すべり地形を鳥瞰的に見ることができるので、その地形の成り立ちの様子がリアルに把握できます。

来場者の方にゲームパッドで操作(操縦)できるようにしたことが好評で、子供達の他にも大人の方にも操作を楽しんでいただきました。

一般公開のあとも、Google Earth上に地すべり地形を重ね合わせて見ることのできる試験サイトを公開していますので、お試し下さい。
3.災害地形を立体視で見る
地形は立体的に見ることで良く理解出来ます。特に地すべりや活断層など災害に関りのある地形はあまり馴染みがないことから、立体映像によって紹介することで、災害を受けやすい地形を理解してもらおうと企画しました。このコーナーでは2台のプロジェクターから投影する画像を偏光メガネで見て頂くことで立体表示を行ないました。

災害地形は災害が繰り返し起きることで作られています。そのため災害を受けやすい場所は地形を知ることによってある程度推測ができます。立体視表示コーナーでは、地すべり地形のほかに活断層や土石流扇状地などの災害地形などの紹介も行ないました。また、息抜きに筑波研究学園都市の空中散歩や火山地域の空中散歩などを楽しんでいただきました。
立体視のコーナーも作りました。偏光メガネで見る立体シートや立体模型を用意したほかに、簡易実体鏡を用意して地すべり地形を立体視して頂きました。立体視に挑戦した方は立体視ができると感激されていました。
4.地震によって起きた地すべり災害を立体模型投影装置で調べよう
2004年に起きた新潟県中越地震では、元からあった地すべり地形の斜面において多くの地すべり災害が起きました。これをジオシミュレーター(立体模型投影装置)を用いて分かりやすく解説するコーナーです。
立体地形模型投影装置は、白色の立体地形模型の上に地図画像や衛星写真など各種の映像を投影して分かりやすく解説する仕組みです。タッチパネルでメニューを選択するとそれに対応した地図画像が投影され、解説がディスプレイに表示されます。

地すべりで大きな被害を受けた山古志村の一部を90cm四方の大きさの立体模型(縮尺1/3,000)で再現し、この模型を立体模型投影装置(ジオシミュレーター) によって様々な地図情報や画像を投影することで、発生場所の地形や地質などの解説を行ないます。

上の写真の左側は元からあった地すべり地形の分布図画像で、右側の地震で発生した地すべり発生個所とを見比べることによって、中越地震の地すべりの多くが地すべり地形の再滑動であったことがよくわかります。
5.通常展示の拡大版
日常的な地すべりマップの展示コーナーでは、50インチのプラズマディスプレイ、展示パネル、大判掛図などを用いて、 説明者が不在でも概要が伝わるように展示を行なっています。一般公開でも新たな展示パネルを追加して地すべりマップの紹介を行ないました。

一般にはまだ馴染みのない地すべり地形について知って頂くにはまだまだ不十分な展示でしたが、今後もいろいろな機会を通じて紹介していきたいと思います。ご意見などありましたら、お寄せ下さるようお願いします。
6.一般公開以外にも地すべりマップの展示紹介を行なっています
地すべり変動研究チームでは一般公開以外にも、様々な機会を捉えて地すべり地形分布図について理解していただくためにできるだけ親しみやすい形で紹介を行なっています。
防災科研のアトリウムの展示スペースでは日常的に展示を行っています。各種の展示会や学会の研究発表会などにおいても機会を捉えて出展し、工夫をこらした展示を企画していきたいと考えています。また、Webサイトにおいても、一般向けの分かりやすい解説を順次増やしていく予定です。地すべりマップで進めているこれらのアウトリーチ活動に関しては、アウトリーチ活動のページもご覧下さい

